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演奏会をうまく運営するためのキホン その2:チラシとチケット・対外手続き・役割分担



演奏会をうまく完遂するために押さえておきたいキホンを紹介するこの企画、 2回目となりました。 さて、今回はチャート4~6までを見てゆきましょう。

 

 ~見出し~ 

 

  1.演奏会のコンセプトをきめる
  2.場所を決め、準備する
  3.曲目と曲順を決める
  4.チラシをつくる、チケットをつくる、宣伝する
  5.対外手続きをする
  6.役割分担
  7.当日配布の印刷物
  8.当日必要なあれこれ
  9.リハーサル(練習という意味も、ゲネプロという意味もこめて)
  10.いよいよ本番日!



4.チラシをつくる、チケットをつくる、宣伝する


~その1 チラシをつくる~


 紙のチラシは、デジタル化のすすむ昨今でも、
 お客さんと演奏する側をつなぐ、重要な宣伝媒体。
 チラシを作るのにも、いろんな道筋があるでしょう。
 アマチュアの吹奏楽団の場合、
 おおよそ、つぎの3パターンになると思います。
  
 (1)自分たちでデザインし、コピー機・または印刷屋さんに発注
 (2)印刷屋さんにデザイン&印刷を両方お願いする
 (3)デザイナーさんにデザインを依頼し、印刷屋さんで印刷する

 これを決める、大きな決め手は、そう、予算です。重要ですね。
 次に重要になるのは、呼びたいお客さんの層がどこまでなのかということでしょう。
 内輪の人だけを動員すれば良いなら、
 チラシにお金を掛ける必要は、あんまりない。
 より外部のひとまで呼びたいなら、デザイナーさんや印刷屋さんの力を借りて
 チラシ・広報のちからで人を呼びこむ手立てを考えましょう。

 デザイナーにデザインを依頼することは、アマチュアではあんまり無いと思うので、
 もしチラシ担当になったら、
 デザイナーさんの制作した商業コンサート(アマチュアのではなくて)のチラシを
 できるだけたくさん見るのがいいと思います。
 いいなと思ったチラシのマネをしてデザインすることは、近道になるのです。
 ※あくまでマネ、りすぺくとですよ!パクリはだめです。
 
 最近は格安の印刷屋が増えたので、
 一般の人でも手軽に印刷を発注することができるようになりました。
 お金がないからといって、
 コピー機で印刷することしか視野に入れないのはもったいない。
 
 …どことは申しませんが、
 両面カラーを1000部、発注してから7日で納品という発注で
 2850円というチラシ屋さんもあります。一枚あたり2.85円。
 (TVでもよく宣伝、してますよね。)
 そう思うと、コピー機を使うの、ちょっとバカらしくなりませんか?

 ちょっと探せば、より安く、キレイに、
 簡単にチラシやチケットをつくる手段がありますよ。
 お金・労力・クオリティのバランスを保って、
 自分たちに合ったチラシ作りができるといいですね。
 
 チラシに書いておかなくてはならないのは、だいたい次の項目。
  ①演奏会の名称
 !②演奏団体の名前、指揮者の名前、演奏家の名前
 !③演奏会をやる日にち・曜日と、開演時間、開場時間
 !④演奏会をやる会場の名前と、最寄駅などアクセス方法
 !⑤チケットのことと、入手方法
   ・指定席なのか、自由席なのか
   ・値段はいくらなのか 割引はあるのか
   ・予約・購入はどこでできるのか、電話する先はどこか
 !⑥お問い合わせ先 メールまたは電話またはその両方
 ⑦演奏曲目(主なものだけでもよい)
 ⑧主催の名前、共催の名前、後援の名前
 ⑨この演奏会のオススメポイント、宣伝する文章(キャッチコピーなど)

 !のついた項目は、抜けたり間違っていると特に困りますので
 あたりまえと思っても、しっかり確認しましょう。
 曜日は特に間違いやすいです。
 
 そうでした、大事なことをひとつ忘れておりました。
 校正です。佼成じゃないですよ。
   出来上がったプログラムの原稿を、印刷にまわすまえに
 誤字脱字など、内容にミスが無いかを確認することを、校正と言います。
 編集係はずーっと同じ原稿を見続けるので、見慣れてしまい
 間違いに気づく目を持ちづらくなってしまうのです。
 団員の何人かで、間違いが無いかどうか、
 かならず元の原稿と照合しつつ、確かめる作業をしてください。

 最低限校正でチェックしなくてはならないこと
 ・つづり、漢字の間違い(人名は間違えると失礼なので、特に注意!)
  人名は信頼関係に関わるので、特に入念に。
 ・年月日、曜日、開演開場時間、チケット金額
  日付と曜日が食い違っていたりすると、お客さんはどちらを信じればよいのか
  わからなくなり、混乱が生じます。ああこわい。そんな状況、ほんとおそろしい。
 ・スポンサー(後援・協賛)に抜けがないかどうか
  協賛金やお祝い金などをいただいている場合、ここが抜けると大問題!ああこわい。
 
 

~その2 チケットをつくる~


 チケットは無料・有料問わず、あったほうが良いと考えます。
 なぜでしょう? 
 一般的にプロの公演では、チケットの役割は
 チケットをもぎった半券を数えることで、何人入場したのかを
 正確にしることができる、この点にあります。

 ①チケット=予定を取り付けるという意味もあります。
  口約束だけで「この日に演奏会するから来てねー!」と言うより、
  チケット(整理券)を渡すことで、いつどこで何時から演奏会なのかを、
  しっかり相手に伝えることができるのです。
  
 ②無料の公演に、予想以上にたくさんのお客さんが来てくれた場合、
  満席になり、入場できないお客さんが出るかもしれません。
  これは、座席の数だけ整理券を発行することで、防ぐことができます。
  
 ③当たり前ですが、チケットを事前に買ってもらえていると、
  先にお金が入ってきます。経費の回収ができるのです。
  そして、一度お金を出して購入した演奏会なら
  ちょっとくらいの雨でも、聴きにいこうと思いますよね。
  ちょっとやそっとの雨風に負けない演奏会にするために、結構重要なとこかも。
 
 プロの演奏会のチケットのように、ミシン目が入ったものでなくても
 ちょっと厚手の紙でできたカードでも充分に用は足りると思います。

 

5,対外手続きをする(2年前~2ヶ月前)


コンサートホールの場合、借りるために必要な手続きの流れは、大まかに
仮予約・予約 → 契約・利用料支払い → 利用料支払い→
打ち合わせ→ 当日  …みたいな感じだと思います。

コンサートホールは予約の開始時期や手続きの仕方が場所によって
もうほんとに千差万別なので、目星をつけたホールは
乗り遅れないように逐一チェックしておきたいところ。
また、お目当てのホールを借りるための流れは、事前に調べて把握しておけば
期限間近にあわてて団員から利用料の徴収をしなくてもすみますからね。

◆仮予約…
 最初に予約をうける、第一段階。このままでは正式な予約にならない。
 5日とか1週間とか一定期限の間しか効力のないパターンも。

◆予約…
 抽選式、先着順、そのホールによってシステムが異なります。
 ホールのある市町村の住民は優先的に予約できるきまりがある場合もあるので注意。
◆契約…
 予約が無事とれたら、利用申請書や契約書などを提出。
 (提出と同時期にホール使用料を入金しなくてはならない場合もあります。)
◆利用料支払い…
 先に前金、あとから利用料の残りと設備利用料の精算というパターンが多めです。
 なぜこのようなシステムになっているかといえば、
 当日チケットの売り上げが集まるまでは
 運営側の手元にもお金がないことが多いから。
 当日なら確実に払えるとわかっているのに、
 事前にぜんぶ払わなくてはいけないという仕組みにすると
 ホールを使おうと思っても難しくなるもの。
 そうなるとホール側も困るわけですね。

◆打ち合わせ…
 だいたい本番の1~2ヶ月前に、ホール側のスタッフとの打ち合わせがあるはず。
 顧問の先生や父兄が手続きをしてくれる場合でも、
 打ち合わせには生徒が同席できると、部員への話の通り方が違うでしょう。
 打ち合わせの際には、舞台配置図
 (椅子や譜面台、楽器、マイク等の配置を書いた見取り図、
 転換する場合は全部の配置に必要)と、
 進行表(=タイムスケジュール)を準備しておきましょう。
 このため3.曲目・曲順を決めるは、打ち合わせよりも
 先にしておく必要があります。

野外や公共施設の場合は、騒音対策のために
提出しなくてはならない書類があるかもしれないですね。
その他に、トラックや、備品や、借りないと持っていない打楽器や
特殊楽器などを調達したりせねばならないかも。
書類一枚出し忘れたせいで実現できないことがあるのは非常に悔しいので、
早め早めにうごき、着実にクリアしてください。


6,曲目と曲順を決める(~3ヶ月前)


 お客様をスムーズに迎え入れ、円滑にコンサートを進めるためには
 以下のような役割のスタッフが必要になります。

 表方(おもてかた)…
 表方とは、入り口でチケットをもぎる人、お客さんにプログラムを渡す人、
 荷物やいただいた差し入れを預かったり、
 ドアの係をしたりという人たちの総称です。
 当日、預かりチケットの精算や当日券を販売する場合、
 これも、表方の人にお願いせねばなりません。
 経理に強い人がひとりいるといいですね。
 いざという時(火事・地震)、避難誘導をするための要員でもありますので、
 必ず担当を決めておいて下さい。
 学校の吹奏楽部の場合、父兄の方々にお願いできるといいですね。
 市民バンドの場合、元団員や団員の知人などでしょうか。
 本番中も持ち場を離れられないため、
 演奏する当人たちがこの係をするのは現実的ではありません。
 身内でなければ、御礼(交通費・御車代)を
 お支払いしたほうがよいでしょう。

 ステージマネージャーと舞台転換係…  当日のステージを一手に仕切るのが、ステージマネージャー(以下ステマネ)です。
 本番中にたくさんの舞台転換がある演奏会では、なくてはならない存在です。
 演奏会の構想の段階から、ステージマネージャーの長となる人間をひとり決めておき、
 当日も、この長を中心に舞台転換をすすめていく、ということになるでしょう。
 ステマネは舞台転換係に指示をし、曲と曲の間に椅子や譜面台の出し入れ、
配置、全体の調整などを行います。
 経験者にお願いできれば心強いですが、それが難しいこともあるでしょう。
 ステマネの仕事は、奏者が心地よく演奏できるようステージセッティングを 整える係の親分となって、統率をすることです。
 また舞台転換図を元に、あらかじめ
 椅子や譜面台をいつ、どれだけ、どのくらいの時間内に、
 舞台上のどの位置へ運んでセッティング変えすれば良いのか考え、実行すること。
 重要なのは、いかにして転換をスムーズに行うかです。
 ステマネの一挙手一投足はお客さまから意外に見られているもの。
 足音がうるさくない、椅子を運ぶ姿などがみっともなくない、など
 その演奏会の雰囲気づくりにも、おおいに影響すると思って下さい。
 舞台転換係は、ステージマネージャーの采配にしたがって、
 椅子や譜面台を舞台に応じて出したり引っ込めたりします。
 転換の分量によって何人か、人員を確保しておきましょう。
 
 ホールの照明について…
 照明係は、文化会館などのホールの場合は
 基本的にその会館にいる照明スタッフさんとの連携作業になります。
 いない場合も、あります。
 そういうホールで照明を使いたい場合は、
 予算と相談の上、照明スタッフさんを外注することもできるでしょう。

 照明さんには、どんな照明にしたいのかという希望を伝える必要があります。
  曲中で、タイミングに合わせて照明を変えたい場合は、
  どのタイミングでどのように変えたいのかを
  あらかじめ相談し、譜面に指示を書き込んだものを渡したりします。
  ただ、こちらであれやこれや細かく色を指定するより、
  どうしてもという希望がなければ、ある程度照明スタッフさんに
  おまかせするのも、アリです。
  まずは照明さんに、相談してみましょう!

 司会(MC)…
  団員が司会を兼ねるということもできますが、
  司会を任されたほうは、けっこう大変なものです。
 ①団員が司会をかねる
  すぐ考え付くのは、このパターンでしょう。
  ただ、司会になった人はなかなか大変です。
  読み原稿も作らなくちゃいけないし、
  読む練習と楽器の練習もを両立せねばなりません。。
  なにより当日。吹いてすぐ司会の位置へ移動し、しゃべるのって、
  けっこうしんどいものです。
 ②ひとにお願いする
  アドリブがどのくらい聞くかはひとによって違うので、応相談です。
 ③誰が司会やってもいいけど、そのひとがひたすら話を降るぱたーん
  指揮者に聴く、団員に聴くなどである程度場を持たせることができますが、
  同じパターンが続くと飽きてくるので、長くは持ちません。
 ④指揮者がぜんぶしゃべる
  何曲か続けて演奏する合間に少し解説するくらいなら、このパターンもあり。
  先生という職業は人前で話すのに慣れているので、その点もメリットでしょう。
  ただししゃべりたがるからといって司会とはまた毛色の違うものですから、
  場合によっては微妙な空気を醸し出してしまう恐れも。
  そこのところはいくら顧問や講師といえど、
  よくよく注意したほうがいいでしょう。
  もし可能なら、司会の人を一人お願いできると、演奏会の雰囲気もあがります。
  打合せもしなくてはいけませんから、司会をお願いするひとには、
  2ヶ月ほど前には依頼しましょう。
  いくらかの謝礼が必要になるでしょうが、そこは予算と相談してください。
 
 ここまでで、およそ本番までに必要な手続き、作業、発注などは
 ある程度網羅できたのではないかと思います。
 
 次回はいよいよ、
 本番間近に発生してくるあれこれをまとめて説明します。




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